「今回は特別ゲストが来ています」
「特別ゲスト?」
「セザハ、言う。よろしゅうに」
「なんだ、私の執事じゃない。特別でも何でもないわ」
「ツンデレ」
「うるちゃいのだわ」
「今日はね、狗族について解説するから来てもらったんだよ」
「狗族について――ですか。えと、人に仕えることを生業として生きてきた種族のこと、ですよね」
「せやな。でも、しゅじんがわじゃなくてイヌがしゅじんをえらぶ。このひとなら、つかえてもよい、と」
「結果として今は私の犬なのよ」
「わんわん♪」
「確か、主人公が首輪を贈るんだよな。セザハの首輪もそうなのか」
「せやで。セザハの、おきにいり」
「あの……その……今更突っ込んでいいのかわかりませんが、その喋り方は……」
「呪いよ。セザハの呪いは『母国語封じの呪い』。だから、つたない言葉になってしまうのよ」
「あ……そうでしたか。すみません、野暮なことを聞きました」
「ええんやで。まぁ、ボコクゴいがいなら、りゅうちょうなんだけど。それはまぁ、ホンペンで」
「もちろん、人に仕えることを良しとしない狗族もいるね。そういった狗族の組織が『山狗会』。独立して動く狗族の支援をしている」
「ふむ、そうなのか。私の時代では考えられないことだったが、現代は進んでいるな」
「トワは数百年眠っていたんだものね。無理もないわ」
「でも、セザハのいきがいは、おじょうさまのおせわ」
「ふん。勝手にするといいのだわ」
「ツンデレ」
「うるちゃいですわ!」
「狗族は感情が昂ると人間の耳の代わりに狗耳が出てしまうというのは本当ですか?」
「せやで。くぅううぅ~ん……」
「それだと自由自在に見えるけど」
「底の知れない男なのよ」
「ふふふ」
(セザハさんにだけは弱みを握られないようにしよう……)