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「……鬱ゥ……」 |
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「ライ先生が鬱に……あっ! 今は夜だから……」 |
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「確か、ライ先生の呪いって――」 |
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「≪昼夜反転の呪い≫!! つまりは昼と夜で性格が違うんだよッ!! 躁ッ!!!!」 |
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「躁、もあるんだな」 |
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「折角だから……今日は『呪い』について授業しようか……」 |
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「うわぁ! 急に冷静になった!」 |
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「呪い――つまりは、世界が終末に向かう時に人々に発現する奇病のようなもの、ですね?」 |
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「うん……そうだね……俺たちの世界では百年に一回の周期で世界が滅びに向かう……その前兆として現れるのが……『呪い』……」 |
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「体の末端から石化していく『石化の呪い』などが有名だな」 |
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「『呪い』に関しては世界を救うしか解除方法がないのですよね……」 |
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「救えばいいじゃないか、世界。私のことは気にせずに」 |
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「ごめんなさいね、私たちは我儘だから。どうにかして貴方も救えないか、足掻くつもりよ」 |
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「そうだよ。俺たちは諦めが悪いんだ」 |
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「……そうか」 |
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「青春してるトコ悪いけど……続き……『呪い』によって差別が起こることもままあるんだよね……」 |
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「だから公言している人間もいるし、秘匿している人間もいるんだろう?」 |
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「そう……俺たち人間は陰湿だからね……鬱ゥ……」 |
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「…………」 |
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「……人間、言いたくないことの一つや二つ――いいえ、もっとたくさん……あるわ」 |
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「私の『呪い』は身内には公表できるから言うが、不老不死の呪いだ。英雄の手によってしか死ねない」 |
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「まるであつらえたような『呪い』だ……世界は計算で成り立っているのかもしれないね……鬱ゥ……」 |
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「世界の仕組みを理解すること。それがトワを救うことに繋がるかもしれませんね」 |
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「そうね……みんなで探っていきましょう」 |
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「……」 |
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「嫌いじゃないよ……そういう足掻き方は……お前らに幸あれ、とか言っちゃおうかな……」 |